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アデニア

1. アデニアとは?(基本情報)

アデニアは トケイソウ科(Passifloraceae) に属する塊根植物(コーデックス)の一群。
アフリカからマダガスカルを中心に 約100種以上 が分布し、多くが毒を持つ有毒植物です。

独特の姿と成長性から、パキプスやグラウカなどの人気種を多く含み、
近年のコーデックスブームの中心的存在になっています。


2. 特徴(形態・生態)

① 塊根〜太い幹(コーデックス)を形成

多くのアデニアは、水と栄養を貯めるために

  • 地上に露出した巨大な塊根

  • 地中に埋まるタイプの塊根
    を持ちます。

代表例:

  • Adenia pachypus(パキプス)

  • Adenia glauca(グラウカ)

  • Adenia spinosa(スピノーサ)


② つる性の枝を毎年伸ばす

塊根の本体から つる状の枝をどんどん伸ばす のが大きな特徴。

  • 夏:旺盛に伸びる

  • 冬:落葉し、つるは枯れ込む(多くの種)

塊根とつるのコントラストが魅力。


③ 強い毒性を持つ(重要ポイント)

植物体全体に シアン化物・アルカロイド を含む強毒性。

栽培中に大きな問題はないが、

  • 剪定時の汁が皮膚に触れないよう注意

  • ペット・子供が触れないように

アフリカでは矢毒として使われた種もあるほど。


④ 乾燥地に適応した植物

アデニアの多くは、

  • ナミビア

  • ボツワナ

  • 南アフリカ

  • タンザニア

  • マダガスカル

などの 岩場・半砂漠 に生育。

乾燥と強光に強く、過湿に非常に弱い。


⑤ 成長速度は“遅め〜中程度”

  • パキプス → 極めて成長が遅い

  • グラウカ → やや早い

  • スピノーサ・ステイロサ → 中程度


3. 由来(名前の語源)

Adenia(アデニア) の語源はギリシア語の "aden"(腺・gland)

これは花や子房部分に「腺体(蜜腺・腺点)」が多いことから名付けられたとされています。

また、トケイソウに近縁であることから、花にはトケイソウ科の特徴が見られる種もあります。


4. 主な栽培方法(日本の気候を想定)

アデニア栽培のコツは
「強光 × 乾燥気味 × 雨に当てない」
これだけでほぼ成功します。

但しベアルート株(発根管理中)やグロボーサ系の塊根系は遮光が必要です


① 日当たり

  • 直射日光〜強光推奨

  • 春〜秋は屋外の遮光なしが理想

  • 真夏だけ30〜40%の軽い遮光でもOK

光不足だとつるが徒長し、塊根が太らない。


② 温度

  • 生育適温:20〜35℃

  • 休眠温度:10℃以下で落葉・休眠

  • 耐寒性:弱い(5℃以下は危険)

冬は室内の暖かい場所で管理。


③ 水やり

● 成長期(春〜秋)

  • 完全に乾いてから2〜3日あけてたっぷり

  • 塊根がしぼむ前に水を与える

  • つるが長くなるほど吸水量が増える

● 休眠期(冬)

  • 断水〜月1回の微量の水

  • 塊根がしわしわでも水を与えすぎない

  • 冬の過湿は腐敗の原因になる


④ 土

超水はけ重視!
アデニアは根腐れが最も多いトラブル。

おすすめ配合:

  • 軽石:6

  • 赤玉:3

  • 腐葉土またはピート:1(少なめ)

有機分が多いと腐りやすいので注意。


⑤ 肥料

  • 成長期に薄めの液肥を月1回

  • 多肥にすると塊根がやわらかくなる(徒長気味になる)


⑥ 植え替え

  • 最適時期:5〜7月(暖かい時期)

  • 1〜2年に一度

  • 太い根を切りすぎないように注意

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